「1対4」は個別指導じゃない?
当塾(岩見沢指導会)は、「先生1人に対して生徒4人まで」の個別指導塾です。
この形態は、1対1や1対2の個別指導塾から
「それって個別指導じゃないよね」
と言われることもあります。
確かに、その気持ちも分かります。
実は「個別指導」という言葉には明確な定義がありません。
なので、各塾がそれぞれの考え方で「個別指導」を名乗っているのが現状です。
例えば、
- 少人数の集団授業だけれど「実質個別」と説明する塾
- 一斉授業形式でも質問対応が個別だから「個別指導」とする塾
- 先生1人で10人ほどを見るけれど、宿題管理や学習計画を一人ひとり作るので「個別指導」とする塾
など、本当にさまざまです。
保護者の立場からすると、とても分かりにくいですよね。
多くの方が「個別指導」と聞いて最初に思い浮かべるのは家庭教師ではないでしょうか。
先生がずっと隣についてくれて、分かるまで教えてくれる。
だから成績も上がりそう。
そんなイメージを持つのは自然なことです。
ですが、実際の個別指導塾の多くは「先生1人が複数の生徒を巡回して指導する」スタイルです。
では、なぜ1対1ばかりではないのでしょうか。
理由の一つは、やはりコストです。
先生が1時間ずっと1人だけを教えるとなれば、人件費は当然高くなります。
そのため授業料も高額になります。
一方で、先生が複数の生徒を見ることで授業料を抑え、「教室で受ける家庭教師」のようなサービスとして提供しているのが、多くの個別指導塾です。
もちろん、これは経営面の話。
では学習効果はどうでしょうか。
「やっぱり1対1の方が成績は上がるでしょう?」
そう思われる方も多いでしょう。
しかし、現場で何千人もの生徒を見てきた実感としては、答えは意外にも
「その子による」
です。
1対1が向いている子
1対1で大きく伸びるのは、
「たくさん質問したい」「どんどん教えてほしい」という主体性のある生徒
です。
疑問をその場で解決しながらテンポよく学習できるので、非常に効率が良くなります。
理解も早く、質問も多いタイプには、1対1はとても相性がいいでしょう。
実は、勉強が苦手な子ほど1対1が最適とは限らない
ここは少し意外に思われるかもしれません。
「勉強が苦手だからこそ、先生がつきっきりの方がいいのでは?」
そう考える保護者の方は多いと思います。
ですが実際には、教えられる情報量が多すぎて消化しきれない生徒も少なくありません。
私はよく、小さなコップに水を注ぐイメージで説明します。
コップが小さいうちに勢いよく水を入れても、あふれてしまいます。
勉強も同じです。
一度にたくさん説明されても、覚えきれず、定着させる練習時間も不足してしまいます。
そういう生徒に必要なのは、
「少し教える」
↓
「その場で練習する」
↓
「できたら次へ進む」
というスモールステップです。
この流れは、先生が巡回する1対3~1対5程度の個別指導の方が、むしろ作りやすい場合があります。
先生が他の生徒を見ている時間が、そのまま演習時間になるからです。
「先生に教えてもらう時間」と「自分で解く時間」のバランスが大切
先生1人あたりの生徒数が増えるほど、
- 解説時間は短くなる
- 演習時間は長くなる
- 授業料は安くなる
という傾向があります。
どれが優れているという話ではありません。
重要なのは、
その子にとって「教えてもらう時間」と「自分で練習する時間」のバランスが合っているか
です。
例えば、自力で問題を解く時間が十分必要な生徒なら、1対4の方が成果を出しやすいこともあります。
その場合、同じ予算なら1対1を少ない回数受けるより、1対4で授業回数を増やした方が結果につながるケースもあります。
逆に、
「もっと質問したい」
「説明をたくさん聞きたい」
という生徒なら、1対4では物足りなく感じるでしょう。
同じ1対4でも塾によって質は大きく違う
ここは保護者の方にぜひ知っていただきたい点です。
1対4だから悪い、ということではありません。
問題なのは、
待ち時間をどう設計しているか
です。
良い教室では、
「先生が来るまでにここまで進めてね」
「終わったらこの問題に挑戦してみよう」
と、次にやることが明確に指示されています。
一方で、指示がなく先生待ちの時間ばかりになってしまう教室もあります。
同じ「1対4」でも、この差は非常に大きいのです。
講師の質はどう考えるべき?
当塾(岩見沢指導会)では、すべての授業を私(高嶋)が担当しますが、
個別指導塾の多くは、学生アルバイト講師が中心です。
その前提で言えば、一般的には1対4を問題なく担当できる講師は、教務力が高い傾向があります。
複数の生徒の理解度を同時に把握し、それぞれがつまずいているポイントを瞬時に見抜く力が必要だからです。
実際、多くの塾では新人講師はまず1対2程度から担当し、経験を積んでから担当人数が増えていきます。
もちろん例外はありますが、「対人数が多い=講師の質が低い塾」とはなりません。
振替制度にも違いがある
意外と見落とされがちですが、振替授業のしやすさも塾選びでは重要です。
1対2の個別指導では、1人欠席すると講師が空いてしまうため、振替が難しかったり、有料だったりする教室がほとんどです。
一方で、1対5前後の教室では空席を活用できるため、比較的柔軟に振替ができるケースがあります(当塾では前日までのご連絡で振替可)。
もちろん教室ごとのルールはありますが、急な体調不良などを考えると、この点は保護者にとって意外と大きなメリットになることがあります。
結局、どの個別指導が正解なのか
私の結論はシンプルです。
「先生から解説を受ける時間」が必要なのか。
それとも、
「自分で問題を解く時間」が必要なのか。
まずは、お子さんの現在地を見極めることです。
1対1・1対2の方が優れているわけでもありません。
1対4の方が優れているわけでもありません。
大切なのは、その子に合った「指導」と「演習」のバランスです。
個別指導塾を選ぶときは、「先生1人に生徒何人か」という数字だけではなく、
その塾が、どんな考えでその人数設定にしているのか。
そこまでぜひ聞いてみてください。
きっと、お子さんに合う塾を選ぶヒントになるはずです。