お子さんが中学生になると、「勉強する意味って何だろう?」と悩むことがあるかもしれません。
今回は、「将来の収入」や「働き方の違い」から、勉強の重要性について考えてみましょう。
しかし大切なのは、私たち親がそれを具体的な数字で理解しているかどうかです。
高卒と大卒では、どれくらい収入が違うの?
文部科学省や厚生労働省などのデータによると、高卒と大卒では生涯賃金に大きな差があります。
高卒の平均生涯賃金(男性・正社員):約2.5〜2.7億円
大卒の平均生涯賃金(男性・正社員):約3.0〜3.4億円
女性も同様に、大卒の方が高卒よりも約4,000万〜6,000万円ほど多くなる傾向があります。
つまり、大学に進学して就職することで、生涯を通じて5,000万円前後の収入差が生まれる可能性があるのです。
大企業と中小企業でも、収入に差がある
もう一つ注目すべきなのが、「どのような会社に就職するか」です。
大企業(従業員1,000人以上):生涯賃金 約3.5〜4.0億円
中小企業(従業員300人未満):生涯賃金 約2.5億円前後
もちろん、中小企業でもやりがいのある仕事はたくさんありますし、収入以上に大切なこともあります。
しかし、大企業は給与水準が高く、福利厚生も手厚いため、経済的な安定を得やすいのも事実です。
勉強は「選択肢」を増やすためのパスポート
生涯賃金の違いを見ると、「大学に行った方が得なんだな」と思うかもしれません。
また、偏差値の高い大学を卒業している方が、大企業に就職できる可能性が高まるという現実もあります。「もっと上の大学へ」「もっと上へ」と言いたくもなります。
しかし、本当に大切なのは「進学すること」ではなく、「進学できるだけの学力や努力を積んでおくこと」です。
なぜなら、勉強しておけば——
大学に進むか、専門学校に行くか、就職するか、自分で選べる
進学先や就職先の選択肢が広がる
将来の夢を叶えるチャンスが増える
逆に、勉強をしなかった場合は、「選べる進路」が少なくなってしまうのです。
勉強とは、自分の人生を“自分で選べる”ようにするための準備なのです。
最後に:今の努力が、将来の自分を助ける
中学生の今、勉強の意味が見えにくいこともあるでしょう。
でも、保護者である私たち大人ができることは、「今の努力が、10年後の人生に大きな差を生む」ことを伝えてあげることです。
「自分の可能性を広げるために勉強しているんだよ」
そんなふうに声をかけてあげられたら、きっとお子さんのモチベーションも変わってくるはずです。
まとめ
高卒と大卒では、生涯収入に約5,000万円の差が出ることもある
大企業と中小企業でも、収入・福利厚生に差がある
勉強は、将来の選択肢と自由を広げる「投資」
将来のために、今の努力を大切にしてほしい。
それを支えるのが、私たち大人の役目です。