岩見沢・栗山の塾「学習指導会」の高嶋です。
今回の話題は「学校裁量」です。
岩見沢緑陵高校を受験する生徒さんは必見です。
※学校裁量とは、一般入試の定員15%を「入試当日点を重視」、15%を「内申点を重視」という入試選抜です(残り70%は従来通り「当日点+内申点でそのまま選抜)。高校ごとに「当日点または内申点をどれくらい有利にするか」の割合が異なります。 https://t.co/qSfWbDvdNY
— 高嶋@学習指導会 (@gakusyusidoukai) June 15, 2020
令和3年度・北海道立高校と岩見沢緑陵高校の学校裁量について発表がありました。
Twitterでも書きましたが、学校裁量というのは高校ごとに「入試当日点を重視した選抜」と「内申点を重視した選抜」をそれぞれ一般受験枠の15%ずつに振り分け選抜する入試制度です。
残り70%は従来通り「当日点+内申点」の合計で選抜となります。
どれくらい「当日点(または内申点)」を有利にするかは、高校ごとに決められますし年度によって変更になります。(たまにですが)
令和3年度・北海道立の高校「学校裁量」一覧は>>こちらです。
岩見沢緑陵高校はこちら↓↓です。
(緑陵高校ウェブサイトより抜粋)
この表の右のほうに「学力:評定」が「9:1」とありますよね。
これは「入試当日点9割」に対して「内申点1割」の比率で得点を出し、上位から選抜していくという意味です。
たとえば
- Aくん:当日点180点・内申点210点
- Bくん:当日点190点・内申点190点
だとすると、従来の入試では単純足し算で
- Aくん:180+210=390
- Bくん:190+190=380
となり、Aくんが有利です。
まずはこの計算方法で、一般受験生の定員70%に対して上位から合格者を決めます。
しかし、学校裁量では
- Aくん:180×9+210×1=1830
- Bくん:190×9+190×1=1900
となり、Bくんが逆転します。
70%の合格者を決めた後、一般受験の定員15%に対してこの計算方法で上位から合格者を決めます。
当然、当日点が高い生徒さんは有利です。
さらに、学校裁量では「内申点が優秀な生徒さん」にも有利な選抜方法が残されています。
例えば緑陵高校では「評定:学力」が「6:4」とありますよね。
これも例をあげて計算すると、
- Bくん:当日点190点・内申点190点(単純合計で380点)
- Cくん:当日点165点・内申点210点(単純合計で375点)
の場合、
- Bくん:190×0.4+190×0.6=190
- Cくん:165×0.4+210×0.6=192
となり、単純合計ではBくんが上位でしたが、学校裁量(内申重視)によりCくんが上位となります。
この計算方法で定員の残り15%を選抜します。
つまり、「どうしても美術や音楽が苦手で内申点が低かった」という生徒さんは当日に高得点を狙って合格もできますし、「コツコツ内申点アップをがんばってきた」という生徒さんは、当日多少失敗してしまっても、合格の可能性が十分残されているということになります。
ただし、あくまで学校裁量は「当日点重視15%枠」「内申点重視15%枠」ですから、狭き門。
当然ですが、中学校の勉強は「9科目すべてで、めいっぱい成績アップを目指す」ことが入試に有利であることに変わりありません。
最初から「当日点重視を狙って、学校の内申点なんか無視しよう」という考えではいけません。
中3生はもちろんですが中1生、中2生も、志望校合格につながる「内申点アップ」。
毎回の定期テストで自己ベストを狙っていくことが大切です。